連載企画
2人に1人がサブスク利用者! お酒好きが考える理想のサブスクとは? ― カクラボ調査隊 酒呑みに聞いた今どき事情
2022/11/17
最近よく耳にする「サブスクリプション(以下、サブスク)」。定額料金でサービスが使い放題になる仕組みのことだが、コロナ禍での巣ごもり生活で動画配信や音楽配信のサブスクが人気となり、一気に認知度がアップ。いまやさまざまなジャンルにサブスク型ビジネスが広がっている。
そこでカクラボ調査隊では、カクヤスメールマガジンに登録しているユーザーを対象にサブスク利用状況を大調査。あわせて、愛飲家たちが求める理想のサブスクについても聞いてみた。
20代はサブスク利用者が7割超え
そもそも「サブスク」とは、英語で「定期購読」や「継続購入」を意味する「subscription」からきている言葉だ。商品やサービスを所有・購入するのではなく、一定期間、一定金額で利用できる権利に対して料金を支払うことを指す。代表的なものとして、音楽配信や動画配信、マンガの配信サービスなどが挙げられる。
サブスクとよく似た言葉に「頒布会」があるが、こちらは一度契約することで、商品が定期的に届けられる仕組みの通信販売のこと。代表的なものとして、郵便局の「ふるさと会」がある。
両者の大きな違いは、ズバリ、消費者に選択の自由があるかどうかという点だ。サブスクでは消費者が商品やサービスを選択できるが、頒布会ではそれができない。消費者は、商品やサービスの提供者側が選んだものを受け取る。
とはいえ、「定額料金でサービスを受けられる」という点では両者は同じ。そこで今回のアンケート調査ではサブスクの中に頒布会も含むことにした。
まず、サブスクを利用しているかどうかを聞いてみたところ、52%が「利用している」と回答。実に、2人に1人がサブスク利用者ということになる。
ちなみに、年代別で調べたところ、20代ではサブスク利用者が71%に上った。30代では65%、40代では56%、50代では41%、60代以上では31%だった。いかに若年層の間ではサブスクが浸透しているかがわかる。
では、どんなサブスクを利用しているのか。複数回答可で聞いてみたところ、最も多かったのは「映画・ドラマ・動画配信」(44%)、次いで「音楽配信」(23%)で、この二つが突出していた。
ユニークなところでは、「化粧品」「サプリメント」「生花」「ホテル」などを回答する人もいて、サブスク型ビジネスの広がりを示す結果となった。
利用しないのは「よくわからないから」
サブスク利用者がいる一方で、これまで一度もサブスクを利用したことがない人や、以前は利用していたものの、今は利用していない人もいた。そうした非サブスクユーザーを対象に、辞めた理由や利用しない理由について聞いてみた。
まず、辞めた理由については、「思ったほど利用しなかったから」。あるいは「必要を感じなくなったため」や「興味が薄くなったため」解約したようだ。
次に、利用しない理由については、そもそも「よくわからないから」という人が多かった。「利用の仕方やメリットなどがよくわからない」「自分にとってお得感があるのかよくわからない」「便利かどうか不明」など、サブスクの仕組みについて理解できていないことがハードルになっている。
また、「管理していないと必要以上に支払いしそうだから」「解約するのが大変なイメージ」というコスト面や手続きの問題を挙げる人も。さらには、「必要なものを必要な時に購入したほうが良いと思う」「自分の好きな時に好きなものを選べるほうが精神的にも楽だと思う」という人もいた。
一方で、「これまでに『利用したい』と思うコンテンツがなかったから」という声も一定数あった。言い換えれば、利用したいと思うものがあれば、サブスクを利用する可能性は高い。すべてはコンテンツ(内容、中身)次第のようだ。
こんなサブスクがあったなら…
今回、サブスクユーザー、非サブスクユーザーを問わず、「あったらいいな」と思うサブスクについて聞いてみたところ、さまざまな意見が寄せられた。
まず、暮らしが便利になったり、楽しくなったり、その上でお得感のあるサブスクだ。 例えば、「映画館で映画見放題」、「旅行」、「温泉施設」「タクシーなどの交通機関」といった具合だ。
意外なところでは、「美容整形」や「歯科」。一定の料金を払って、施術し放題、治療し放題ということか。
しかしながら一番多かったのは、お酒が好きな人が多いカクヤスユーザーだけに、やはりお酒にまつわるサブスクだ。
「クラフトビール」や「季節ごとの旬な地酒」といったカテゴリーを挙げる人はもちろんのこと、より具体的に仕組みを語る人も多々。
「ジャパニーズウイスキーの飲み比べや日本酒の飲み比べができるサブスク」
「居酒屋のサブスク(3万円で1カ月間お通しとハイボール、サワー飲み放題など)」
「好みに合うおすすめのお酒とおつまみや料理のマリアージュセット」
「ウイスキーの量り売り。月1,000円から2,000円で50mlのサンプル(商品の生産国や蒸溜所、テイストノートなどのプレゼンも同封)がランダムで送られてくる。そして気に入ったら店頭価格より少しだけ安く購入できる」
さて、この中から実現するものはあるのかないのか。首を長くして待ちたいところだ。
【調査方法】インターネット調査
【調査対象】カクヤスメールマガジンに登録しているユーザー
【調査期間】2022年10月20日(木)~10月23日(日)
【回収サンプル数】278
※構成比の数値は小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とならない場合があります。
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